―海外進出と行政のあり方―

 現在経済分野において世界で一番注目されているのは中国だと言っても過言ではないでしょう。昨年は十月に上海でのAPECを成功させ、十一月にはWTOへの加盟を果たし、2008年北京オリンピックの誘致にも成功しました。 勢いづく中国経済のエンジンとなっているのが国際経済都市上海です。
上海経済はこの九年間連続で二ケタ成長を達成し、今後十年間も同様の成長が見込まれています。またWTO加盟後の国内市場開拓を狙う外国企業が数多く進出し、中国企業との過酷な競争が始まっています。日本企業の進出もピークを迎えており現在上海市では一日一社の日系企業が設立されている計算です。福井県の企業も上海近辺に二十社程度進出していますが、今年新たに数社が上海に拠点を構えることになっています。ただ県内企業の中国進出が進むにつれ県内経済の空洞化問題が深刻化している現実があります。県内企業が産業構造の変化を的確に捉えて海外展開している現在、空洞化対策など適切な産業政策をタイムリ-にうっていく必要がある。そのためには、行政に携わる者は企業以上に日々の経済、社会情勢の変化に敏感でなければならない。せっかくの施策も方向性と機を逸してしまっては全くの無駄だ。
今後上海をはじめとする海外での過激な競争に勝ち残った県内企業や外国企業が福井県へ投資をしたいと思えるような人材、技術、ノウハウ、政策を整備していくという視点が行政側には必要になるでしょう。

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